しんらんさま~お得度への道~

前回の続きから。しんらんさまは、9歳でお坊さんになりました。9歳…小学校でいったら3年生。すごい。
そんな子どもがなぜお坊さんになったか?実は、これも詳しいことはわかっていません。しかし、幼少期にお母さんが亡くなり、お父さんも亡くなった、もしくはお父さんは出家し世間から離れて暮らすことになったという説などがあります。いずれにしろ、幼くして事実上両親を失い、叔父さん(しんらん父の弟)に預けられることになったようです。さらに、しんらんさまには弟達がいました。長男がしんらんさまで、他に4人の弟、つまり5人兄弟だったとのことです。その兄弟達がみな出家され、お坊さんになっています。
家族全員出家、というのは一族が絶えてしまうことでもあり、そのようなことは当時でもレアケースだったらしいです。時代背景と家庭内の複雑な事情があり、兄弟それぞれがお寺に預けられることになったようです。
 しんらんさまも叔父さんに連れられて、青蓮院(しょうれんいん)に行くことになりました。『青蓮院というところに行けば、お得度(僧侶になる儀式)を受けることができる。そうするとお坊さんの仲間入りだ。ごはんや寝るところの心配はとりあえずなくなるから、先輩たちのいう事を聞いて、一生懸命べんきょうするんだぞ』『うん』……完全に僕のイメージですが、こんな会話が多分あったと思います。笑。
 親とも別れ、兄弟とも離れ、叔父さん(しんらんさまの父の弟)に連れられて、僧侶になる為に青蓮院へ向かう。
 2人で歩いている心境はどうだったのかなぁ、と想像します。
 しんらんさまは複雑な思いを抱え、お寺の生活、お坊さんになる自分など想像もつかない中、目的地の青蓮院に到着しました。
……まだまだつづきます笑。
(作画・心平 『しんらんさま叔父と青蓮院へ』)※ブルー〇・マーズではありません。あ、ローマ字が。